【Excel】累計の求め方

Excel で人数の管理や売り上げを管理したり、家計簿の残金を確認したりするために、累計の計算が必要になった経験はありませんか。

Excel で累計を求めるには、足し算の式を入力する方法とSUM 関数を使う方法があります。 今回は、累計の求め方を2つご紹介します。

小計・合計・累計の違い

Excelの表では小計、合計、累計がよく使われます。

ここで、それぞれの違いを確認しましょう。

  • 小計 : 項目ごとの集計
  • 合計 : 小計を合算したもの
  • 累計 : その時点での小計と合計の和

下の表を例にすると

「12月1日」の「累計」に「12月3日」の「小計」を加算した数値が「12月3日」の「累計」になります。

累計を求めるには、次の2つの方法があります。

  • 足し算の式を入力する方法
  • SUM 関数を入力する方法

足し算の式とSUM関数ではどのように違うのか説明します。

累計の求め方(足し算)

累計を足し算の式を入力して求める方法をご紹介します。

ここで、使用する式は、セル参照の式にします。
「セル参照」とは、数値を直接入力するのではなく、必要な数値が入力されている「セル番地」を指定することです。

累計を足し算で求めるときは、最初のセルには小計と同じ値を入力します。小計の値を参照するには、「=セル番地」の式を入力します。

2つ目のセルには、最初の累計に2つ目の小計を加算する「=E3+D4」の式を入力します。

この2つ目の式をコピーすると、1つ前の累計に当該する小計の値を加算する式ができます。

操作例

以下の表で「イベント来場者数」の累計を足し算で求めます。

  1. セル【E3】をクリックして選択します。
  2. 「=」を入力します。
  3. セル【D3】をクリックします。
  4. 数式バーに「=D3」と入力されていることを確認します。
  1. < Enter > キーを押します。
    セル【D3】の値である「120」が表示されました。
  1. セル【E4】が選択されていることを確認します。
  2. 「=」を入力します。
  3. セル【E3】をクリックします。
  4. 「+」を入力します。
  5. セル【D4】をクリックします。
  6. 数式バーに「=E3+D4」と入力されていることを確認します。
  1. < Enter > キーを押します。
    計算結果が表示されました。
  1. セル【E4】をクリックします。
  2. オートフィルでセル【E9】まで式をコピーします。

累計が計算できました。

行の削除に注意

ではここで、行を削除するとどうなるか説明します。

たとえば、「12月2日(月)」の行が必要なくなり削除したとします。

すると、削除した行以降が「#REF!」エラーになります。

このエラーは、数式を参照しているセルが削除されたり、参照先が無効になったりしたときに表示されます。

つまり、参照していた行を削除したためにエラーが表示されました。

このエラーが表示された場合は、正しい数式に修正します。

  1. セル【E4】をダブルクリックします。
  2. 「#REF!」を選択します。
  1. セル【E3】をクリックします。
    「#REF!」が上書きされ、E3となりました。
  1. < Enter > キーを押します。
    計算結果が表示されエラーがなくなりました。

累計の求め方(SUM関数)

足し算の方法では、途中の行を削除するとエラーが表示されましたが、SUN関数を使うとエラーは表示されません。

累計をSUM関数で求める方法を説明します。

累計の最初のセルに「最初の小計から当該小計まで」の合計を求めるSUM関数を入力します。このとき、最初の小計が入っているセルは絶対参照にします。あとはオートフィルで数式をコピーします。

ここで相対参照と絶対参照の違いについて説明します。

「相対参照」とは、式が入力されたセルを基準にして、相対的な位置でセルを参照する方法です。相対参照の式が入力されているセルをコピーすると、コピーされた方向に合わせて、参照しているセルが変わります。相対参照は、「A1」「B2」のようにセル番地を入力します。
一方「絶対参照」とは、式が入力されたセルとの位置に関係なく、絶対的な位置でセルを参照する方法です。式をコピーしても、絶対参照のセルが変わることはありません。

絶対参照は、「$A$1」「$B$2」のように「$」ドル記号を列番号と行番号の前につけます。セルを選択した後に < F4 > キーを押すと$記号が付きます。

累計を求める場合は、セル【E3】に

=SUM($D$3:D3)

と入力します。これは、セル【D3】からセル【D3】までの合計を求める式になり、小計と同じ数値が表示されます。

このセルを下方向にコピーすると、「$D$3」は絶対参照のため参照先は「$D$3」のままですが、「D3」は相対参照のため「D4」、「D5」というように参照先がずれていきます。

つまり、この式は入力されている左隣のセルを参照しているため、セル【E4】には「=SUM($D$3:D4)」と入力されます。

これは、セル【D3】からセル【D4】までの合計を求める式であり、累計が計算されていることが確認できます。 ここで行を削除してもエラーは表示されません。

操作の例

SUM関数で累計を求めます。

  1. セル【E3】をクリックします。
  2. [ホーム] タブの [編集] グループにある [合計] をクリックします。

「=SUM(D3)」と入力されました。

  1. < F4 > キーを押します。
    列番号と行番号の前に$記号が付きました。
  2. 「$3」の右をクリックします。
    セル参照をしているセルの枠線が点線から実線に変わりました。
  3. 「:」と入力します。
  4. セル【D3】をクリックします。
  5. 「=SUM($D$3:D3)」と入力されたことを確認します。
  1. < Enter > キーを押します。
    計算結果が表示されました。
  1. セル【E3】をクリックして選択します。
  2. オートフィルでセル【E9】まで式をコピーします。

累計が計算できました。

  1. 行番号【4】をクリックします。
    4行目が選択されました。
  2. [ホーム] タブの [セル] グループにある [セルの削除] をクリックします。

1行削除されましたが、エラーは表示されません。

まとめ

  • 累計を足し算で求める場合は、1行目は小計と同じ値にし、2行目以降は1つ前の累計に当該小計を加える式を入力する。
  • 累計をSUM関数で求める場合は、絶対参照を使って、はじめの小計から当該小計までの合計を求める式を入力する。
  • SUM関数で累計を求めると、途中の行を削除してもエラーにならない。

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