Excel の「表示形式」を使ったことはありますか?
表示形式を設定することで、セルに入力されている値とは別の見た目にすることができます。
特に金額やパーセント、日付など、よく使われる表示形式は、[ホーム] タブで簡単に設定できるので便利です。
今回は、表示形式について詳しくご紹介します。
目次
表示形式とは、入力したデータの「表示上の見た目」のみを変更する機能です。資料を見やすくするために、¥(円記号)や3桁ごとのカンマ区切り、パーセント表示などの表示形式を設定できます。
表示形式の設定は [ホーム] タブの [数値] グループで行えます。
注意点としては、見た目だけが変わるだけで、実際の値は変更されないという点です。
例えば、「12345」と入力されたセルに日本語の通貨表示形式を設定すると、セル上は「¥12,345」と表示されますが、数式バーでは「12345」のままです。
では、表示形式を設定する方法について説明します。
はじめに、このような表を準備します。
この表では、実績の合計と各支店の達成率を求めます。「実績の合計」には「=SUM(C5:C7)」の式が入っていて、計算結果が表示されています。また、「達成率」は各支店の「実績÷計画」(「=C5/B5」「=C6/B6」「=C7/B7」)の式が入っていて、計算結果が表示されています。
では、表を見やすくするために表示形式を設定していきましょう。
数値には、3桁ごとにカンマ区切りを表示します。
「計画」と「実績」のデータが入力されているセル【B5】から【C7】を選択し、
[ホーム] タブの [数値] グループにある [桁区切りスタイル] をクリックします。
3桁ごとにカンマ区切りが表示されました。
「9,500」と表示されているセル【B5】をクリックして選択すると、数式バーには「9500」が表示されていることを確認します。
達成率は「○○%」と表示します。
「達成率」のデータが入力されているセル【D5】から【D7】を選択し、
[ホーム] タブの [数値] グループにある [パーセントスタイル] をクリックします。
パーセント表示になりました。
「96%」と表示されているセル【D5】をクリックすると、数式バーには「=C5/B5」が表示されていることを確認します。
達成率は、小数点以下の表示桁数を変更します。
まず小数点以下の表示桁数を増やす方法です。
「達成率」のデータが入力されているセル【D5】から【D7】を選択し、
[ホーム] タブの [数値] グループにある [小数点以下の表示桁数を増やす] をクリックします。
小数点以下の表示桁数が1桁増えました。
もう1度 [小数点以下の表示桁数を増やす] をクリックします。
さらに小数点以下の表示桁数が1桁増え、小数点第2位まで表示されました。
「96.21%」と表示されているセル【D5】をクリックすると、数式バーには「=C5/B5」が表示されていることを確認します。
続いて、小数点以下の表示桁数を減らす方法です。
「達成率」のデータが入力されているセル【D5】から【D7】を選択し、
[ホーム] タブの [数値] グループにある [小数点以下の表示桁数を減らす] をクリックします。
小数点以下の表示桁数が1桁減りました。
「96.2%」と表示されているセル【D5】をクリックすると、数式バーには「=C5/B5」が表示されていることを確認します。
[小数点以下の表示桁数を減らす]・[小数点以下の表示桁数を増やす] で小数点以下の表示桁数を調整すると、数値は四捨五入されていることに注意しましょう。
実績の合計は、¥記号と3桁区切りのカンマを表示します。
[表示通貨形式] を使うと¥記号とカンマの両方を設定できます。
実績の合計が入力されているセル【C8】を選択し、
[ホーム] タブの [数値] グループにある [通貨表示形式] をクリックします。
¥記号と桁区切りカンマが表示されました。
数式バーには「=SUM(C5:C7)」が表示されていることを確認します。
¥(円)ではなく$(ドル)で表示する場合は、[通貨表示形式] の [V] をクリックし、
[$英語(米国)] をクリックします。
日本の通貨表示形式は、[通貨表示形式] の [V] から [¥日本語] を選ぶことでも設定できます。
しかし、サブメニューから [¥日本語] を選ぶと、他言語の設定と揃えるために小数点以下2桁まで表示されるようになっているので、注意しましょう。
セル【D1】に日付を入力し、日付の表示形式を設定します。
セル【D1】をクリックして選択し、「6/1」と入力、< Enter > キーを押します。
「6月1日」と表示されました。
数式バーに「2025/6/1」と表示されていることを確認します。
※ Excel では、「○○/○○」と入力すると日付形式になり、「年」は自動的に入力した年になります。
セル【D1】の日付は、年月日がスラッシュで区切られた「○○/○○/○○」表示形式に設定します。
日付が入力されているセル【D1】をクリックし、[ホーム] タブの [数値] グループにある [数値の書式] の [V] をクリックします。
[短い日付形式] をクリックします。
「2024/6/1」と表示されました。数式バーには「2024/6/1」が表示されていることを確認します。
続いて、「○○年○○月○○日」の表示形式になるように設定します。
セルをクリックして選択し、[数値の書式] の [V] をクリックします。
[長い日付形式] をクリックします。
「2025年6月1日」と表示されました。数式バーには「2025/6/1」が表示されていることを確認します。
最後に表示形式を解除する方法です。
ここでは、通貨の表示形式が設定されているセル【C8】の表示形式を標準に戻します。
セル【C8】をクリックして選択し、[ホーム] タブの [数値] グループにある [数値の書式] の [V] をクリックします。
[標準] をクリックします。
※ 標準:表示形式は設定されておらず、入力されたままの値を表示します。
表示形式が解除されました。
3桁区切りのカンマをつけて表を完成させましょう。
セル【C8】をクリックして選択し、[ホーム] タブの [数値] グループにある [桁区切りスタイル] をクリックします。
セル【C8】に桁区切りカンマが表示され、表が完成しました。
今回のようにセルに値が入力された後に表示形式を設定する方法もありますが、入力フォームなどを作成する場合は、あらかじめセルに表示形式を設定しておくと便利です。これにより、数値を入力するだけで自動的に指定した形式で表示されるため、作業の効率が向上します。